少数のリーダーからはじまったまちづくりでも、地域の協力者が増えいくにつれ、「組織」として動き出します。
 「組織には、男性だけでなく女性もたくさんいた方がよい雰囲気になる」「商店街づくりは商業者だけでといった狭い枠にとらわれず、消費者である住民もいっしょになって参加してもらったほうがよい」といったメンバーについての意見がありました。
 また、メンバーが増えていくにつれ、「情報の共有化」が課題となることが多いようです。
 活動が本格化してくるにつれ、まちづくり会社の設立といったことも考えられます。
 いずれにせよ、どのようなメンバーでどのような組織運営を行えばよいかは、地域の事情や問題の対象などによって異なるようです。どのような組織が動きやすいかは、試行錯誤で探っていく場合が多いようです。

馬場崎商店街の勉強会
馬場崎商店街の勉強会
(輪島市河井町、平成11年10月)
馬場崎商店街では組織運営の一貫としてまちづくり勉強会を開いてメンバー同志の情報の共有化を図っています。

○みんなが参加できるワークショップ

 ワークショップ形式とは、通常の会議とは違い、様々な立場の人が参加して、公平かつ創造的な協同作業を行いながら検討を行う方法で、まちづくりを考える集まりでは、近年よく使われるようになっています。ワークショップを行うためには、次のようなことが重要です。
1.ワークショップの目的を明確にすること
 
どのようなことを決めたり、考えたりしたいのかという目的意識を、参加者全員が共有することが大切です。
都市計画マスタープラン作成におけるワークショップ
都市計画マスタープラン作成におけるワークショップ
(小松市、平成9年夏)
参加者により出された様々な意見をガリバーマップとして共同作業により表現しまとめていきます。
2.リラックスした雰囲気の演出
 会場や座席の座り方を工夫したり、参加者がリラックスするためのゲーム作業を行うなど、和やかな雰囲気づくりをしましょう。
3.行う作業を明確にする
 どのようなことを、どんなふうに表現してもらうのかを、参加者が理解することが大切です。
4.まとめる
 参加者の様々な表現をまとめることが重要です。そのとき、結論として参加者が共有したことは何なのか、共有できなかった事柄は何なのかを、明確にしておくことが必要です。